ロンドンで1724年にThomas Longman(トーマス・ロングマン)が創設したLongmans Green(ロングマンズ・グリーン)出版社が、1896年に出版した厚紙製のザ・ゴリウォーグズ・バイシクルクラブ・ピクチャーブックです。ロングマンズ・グリーン出版社は、アーサー・コナン・ドイルが書いた推理小説の「シャーロック・ホームズの冒険」の出版などで有名なようです。Golliwogg(ゴリウォーグ)のキャラクターは、1873年にニューヨークで生まれたイギリス人の画家のフローレンス・ケイト・アプトンが「二つのオランダ人形(ペグドール)とゴリウォーグの冒険」という絵本で制作したもののようです。Peg Doll(ペグドール)はイタリアの南チロル地方のヴァル・ガルデーナの町で作られた木製のドールが始まりのようですが、その後ドイツやオランダやアメリカで多く製作されたようです。また、Peg Doll(ペグドール)の名前はClothespeg(クロスペグ/洗濯バサミ)のペグから付けられたようです。また、初期の頃のペグドールは木製の洗濯バサミの側面に穴を空けて腕になる木の棒を差し込んだだけのものでしたが、その後にお顔の彩色がされ腕や脚はジョイントで動かせるようになったようです。また、ペグドールは衣服を着せられていない状態で販売されていたようなのでチャイルド達は布切れから自分でドレスを作ったようです。また、ペグドールはPenny Doll(ペニードール)とも呼ばれていますが、これは1ポンドの100分の1のペニー(1セント)の価格のドールのことのようです。また、ペグドールは当時は高価なビスクドールが買えない庶民のチャイルド達のドールでしたが、今では世界中で人気が高くてとても高価なドールになっているようです。こちらは超激レアなゴリウォーグとペグドール達がデザインされたPicture Book(ピクチャーブック/絵本)で、本体は表紙を除いて64ページあり文章とカラーイラストが32点でモノクロイラストが28点あります。また、ダークブルーグリーンの背貼りのアイボリーの表紙にはThe Golliwogg's Bicycle Club (ゴリウォーグズ・バイシクルクラブ/ゴリウォーグの自転車クラブ) by Florence K. Upton(フローレンス・ケイト・アプトン作) Words by Bertha Upton(バーサ・アプトンの文章) Copyright 1896(著作権1896年), by Longmans Green & Co. Longmans Green & Co., London & New York & Bombay(ロンドンとニューヨークとボンベイ)のタイトルと表示と手作りのバイシクル(自転車)に乗って転んでしまったゴリウォーグと驚いて見ているペグドール達のイラストがデザインされていています。また、イギリスから移民してきた両親の次女として1873年にニューヨークで生まれたフローレンス・ケイト・アプトンは、20歳の頃からロンドンで挿絵画家として活躍したようです。また、こちらの絵本の文章を書いたのはフローレンスの母親のバーサ・アプトンのようです。また、中ページの1ページには、The Golliwogg's Bicycle Club by Florence K. Upton Words by Bertha Upton Longmans Green & Co., London & New York & Bombay, Copyright 1896, by Longmans Green & Co.の表示があります。また、2ページからはEnnui has seized our old time friends. The heat has tried them sore ; The weary day has passed away and proved a grievous bore. E'en Peg is suffering from the strain. Her active limbs are still ; While Golliwogg, a jaded dog, is sleeping with a will. His innocent, familiar face indifferent has grown ; All things are old, sweet pleasure cold, and happiness seems flown.(古い友人達は倦怠感に襲われ暑さでとても疲れ果てています。疲れた一日を過ごして、毎日がひどく退屈な日々となった。ペグドールも疲労に苦しんでいます。彼女の活発な手足は動かなくなります。一方、ゴリウォーグは疲れ果てた犬のように眠っています。彼の無邪気で親しみのある顔は無関心になり、あらゆるものが色褪せて楽しいことが何もなく幸せは過ぎ去ったようです。)の文章と長椅子に座っているゴリウォーグと友達のペギー、ウェグ、メグ、サラ・ジェーン、そしてミゼット(小さなチャイルド)のペグドール達が暑さと倦怠感で退屈な日々を送っていますが、突然、ゴリウォーグが素晴らしい考えを思いつきます。そして、ゴリウォーグはみんなが乗るバイシクルやカートを木を切って手作りします。そして、彼らはバイシクルやカートに乗ってフランス、ジャパン、トルコ、アフリカへと旅に出ます。また、パリではカフェで食事をしたりエッフェル塔の登ったりします。また、ジャパンでは芸者さんにあったり人力車に乗ります。また、トルコでは頭にターバンを巻きアフリカの砂漠ではラクダに乗ったりしますが、この後ゴリウォーグとペグドール達はどうなってしまうのでしょうか。また、沢山のイラストがデザインされていますが、どれもオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、イラストは高価な全て特色を使った石版印刷で刷られているので何年経っても発色が良くて素晴らしいですね。102年も前のペグドールのピクチャーブックですが、見ているだけでペグドールが欲しくなってしまいそうな超激レアな大変価値ある一品です。

イラストの発色が良くとてもきれいです。50ページと51ページの下部の小さな破れが古い時代にとてもきれいに修理されています。その他、多少の傷みや色焼けや汚れなどありますが折れや破れはほとんどなく古いものにしてはとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。