イギリスのロンドンで1866年にラファエル・タックが妻と創設したRaphael Tuck & Sons(ラファエルタック&サンズ)社が、おそらく1900年代に製作した厚紙製のガールペグドール・イン・ザ・キッチン・クリスマスカードです。ラファエルタック&サンズ社はポストカードの製造販売で有名なようです。Peg Doll(ペグドール)はイタリアの南チロル地方のヴァル・ガルデーナの町で作られた木製のドールが始まりのようですが、その後ドイツやオランダやアメリカで多く製作されたようです。また、Peg Doll(ペグドール)の名前はClothespeg(クロスペグ/洗濯バサミ)のペグから付けられたようです。また、初期の頃のペグドールは木製の洗濯バサミの側面に穴を空けて腕になる木の棒を差し込んだだけのものでしたが、その後にお顔の彩色がされ腕や脚はジョイントで動かせるようになったようです。また、ペグドールは衣服を着せられていない状態で販売されていたようなのでチャイルド達は布切れから自分でドレスを作ったようです。また、ペグドールはPenny Doll(ペニードール)とも呼ばれていますが、これは1ポンドの100分の1のペニー(1セント)の価格のドールのことのようです。また、ペグドールは当時は高価なビスクドールが買えない庶民のチャイルド達のドールでしたが、今では世界中で人気が高くてとても高価なドールになっているようです。こちらは超激レアなガールペグドールがデザインされた二つ折りのChristmas Card(クリスマスカード)で、表紙にはThe "Weigh" to be Happy(幸せになるための計量)の文字がゴールドのエンボスでデザインされていてとても素敵です。また、棚にお菓子の入ったキャニスターやフルーツが置かれたキッチンで、天秤ばかりで砂糖菓子の重さを量っているガールペグドールがデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、テーブルにはSucar Sncks(シュガースナック/砂糖菓子)と書かれたキャニスターが置かれているのもオシャレです。また、棚の背景はゴールドでデザインされていますが、イラストには全て立体的なエンボス加工がされていてとても凝った作りです。また、イラストを描いたのはKathleen Ainslie(キャスリーン・エインズリー)のようですが、1858年にイギリスのサマセット州のコーフの町で生まれたキャスリーン・エインズリーは、1900年から1911年頃に活躍したイラストレーターのようです。また、彼女は19世紀から20世紀初頭にかけて人気があったジョイント式のペグドールを題材にした絵本の出版で有名なようです。また、中面は美しい飾り罫のある文字でHappy Christmas to you, Dear(素敵なクリスマスを、愛しいあなたへ) May this merry, merry Christmas bring to you a larger store of its love and pleasure then if ever brouht before(このメリー・メリー・クリスマスが、かつてないほどの沢山の愛と喜びをもたらしますように) N. M. Burnside(バーンサイド)と書かれていてとても素敵です。また、手書きのメッセージもあります。また、裏表紙には、イーゼルとパレットのラファエル・タック＆サンズ社のマークとPubulisher by Appointment to their majesties the King and Queen(国王陛下および王妃陛下御用達出版社) Raphael Tuck & Sons, Ltd. London, Paris, New-York(ラファエル・タック・アンド・サンズ社、ロンドン、パリ、ニューヨーク） Designed at the Studios in England and printed at the fine art works in Bavaria(イギリスのスタジオでデザインされてバイエルンのファインアートワークスで印刷されました)の表示があります。また、イラストは高価な全て特色を使った石版印刷で刷られているので何年経っても発色がよくて素晴らしいですね。120年以上も前のペグドールのクリスマスカードですが、見ているだけでペグドールが欲しくなってしまいそうな超激レアな大変価値ある一品です。

イラストの発色が良く大変きれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが折れや破れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。