ロンドンで1821年にThomas De La Rue(トーマス・デ・ラ・ルー)が創設したバンヒル・ロウ通りにあるトーマス・デ・ラ・ルー社が、おそらく1900年代に製造した厚紙製のゴリウォーグ&ペグドール・ゲームカード6セットです。トーマス・デ・ラ・ルー社は麦わら帽子製造から創業したようですが、1831年には製造したトランプがイギリス王室御用達となり1855年からは切手の印刷を開始して1860年からは紙幣の印刷も始め会社は大きく発展したようです。Golliwogg(ゴリウォーグ)のキャラクターは、1873年にニューヨークで生まれたイギリス人の画家のフローレンス・ケイト・アプトンが「二つのオランダ人形(ペグドール)とゴリウォーグの冒険」という絵本で制作したもののようです。また、Peg Doll(ペグドール)の名前はClothespeg(クロスペグ/洗濯バサミ)のペグから付けられたようです。また、初期の頃のペグドールは木製の洗濯バサミの側面に穴を空けて腕になる木の棒を差し込んだだけのものでしたが、その後にお顔の彩色がされ腕や脚はジョイントで動かせるようになったようです。また、ペグドールは衣服を着せられていない状態で販売されていたようなのでチャイルド達は布切れから自分でドレスを作ったようです。また、ペグドールはPenny Doll(ペニードール)とも呼ばれていますが、これは1ポンドの100分の1のペニー(1セント)の価格のドールのことのようです。また、ペグドールは当時は高価なビスクドールが買えない庶民のチャイルド達のドールでしたが、今では世界中で人気が高くてとても高価なドールになっているようです。こちらは超レアなGolliwogg A Round Game(ゴリウォーグ・アラウンドゲーム)というゲームカードの6枚セットですが、ゲームはおそらく全部で48枚あるカードを4人位のチャイルド達に５枚位を初めに配ってから残りの裏返しされたカードを順番に1枚ずつ引いていってL. C.(Lead Card/リードカード)に書かれた指示に従って3枚セットの他の2枚のカードを探すというゲームのようです。また、一番多くのセットを集めた人が勝者のようです。また、No.3のリードカードにはFind Peg and Sarah Jane Cycling. and the Bun Cart(自転車に乗っていペグとサラ・ジェーンとノコギリで木を切っているゴリウォーグを探してください) L. C.とGolliwogg Sawing(ノコギリで木を切っているゴリウォーグ)の表示と森で大きな木を切った後で赤と白のハンカチで汗を拭いている白いシャツに赤いズポンを履いたゴリウォーグのイラストがデザインされています。また、他のカードはThe Bun Cart(丸いパンのカート)の表示とBuns(バンズ)と書かれた袋に入ったハンバーガー用の丸いパンをカートに入れている二人のペグドール達とカートの車輪の上に乗って丸いパンを食べたそうに見ている小さなチャイルドのペグドールとPeg and Sarah Jane Cycling(自転車に乗っていペグとサラ・ジェーン)の表示と白いラインのある赤いキャップをかぶって白と赤の横縞模様のワンピースを着たペグドールと黒いハットをかぶって水色に白い星模様のワンピースを着たペグドールのサラ・ジェーンが楽しそうに自転車に乗っているイラストがデザインされていてとても素敵です。また、No.5のリードカードにはFind Japanese Lady and Lost Midget(日本の女性と道に迷った小さな人を探してください) L. C.とThe Turk(トルコ人)の表示と黄色いターバンを頭に巻いて黄色と赤の民族衣装を着て長い杖を持ったトルコ人のイラストがデザインされています。また、他のカードはLost Midget(道に迷った小さな人)の表示と夕暮れになっても家に帰る道が分からなくて泣きべそをかいている小さなチャイルドのペグドールとJapanese Lady(日本の女性)の表示とピンクの扇子を持ってお日様模様の黄色い着物を着て踊っている日本の女性のイラストがデザインされていますがどれもオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、裏面には白地に赤の幾何学模様がデザインされています。また、イラストは高価な全て特色を使った石版印刷で刷られているので何年経っても発色がよくて素晴らしいですね。120年も前のゴリウォーグとペグドールのゲームカードですが、見ているだけでゴリウォーグドールとペグドールが欲しくなってしまいそうなイギリス王室御用達のトーマス・デ・ラ・ルー社の大変価値ある一品です。

イラストの発色が良く大変きれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが折れや破れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。