パリにある菓子店が、1920年代に製造したボンボン(お菓子)が入っていた厚紙製のべべ&ママン・ドラジェボワットです。Dragee (ドラジェ)はアマンド(アーモンド)などを糖衣で包んだボンボンのようで南フランスのプロヴァンスで多く製造されているようです。こちらは大変レアなおそらくブルジョワの家でべべ(ベビー)が誕生したお祝いの品として特注で製造された楕円形のフォルムのブランクレール(ライトブラウン)のDragees Boite(ドラジェボワット/糖衣菓子ボックス)で、フタに貼られた楕円形のイヴォワール(アイボリー)の厚紙にはべべの名前のDenise(デニス)と14 Juillet 1924の文字が書かれているのでおそらく1924年7月14日に生まれたデニスちゃんのお祝いの贈答品だったようです。また、麦の穂の飾り枠の中にはお庭の椅子に座ったママンからパンと葡萄をもらって食べようとしているべべに沢山の白いピジョン(鳩)達も食べたそうにやって来ているイラストがデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、イラストは全て特色インクを使った高価な石版印刷で刷られているのでイラストの発色が良くきれいです。また、デニスちゃんの名前と誕生日の日付は、おそらく後からノワール(ブラック)のインクで凸版印刷で刷られたようです。また、イラストの枠にはLB. Paris(パリ)の表示がありますが、詳しいことについては良くよかりません。また、本体には化粧紙がプリーツ(ひだ)を付けて貼られていてとても凝った作りです。今から98年も前に可愛いべべの誕生のお祝いに作られた素敵なべべ&ママン・ドラジェボワットです。

イラストの発色が良くとてもきれいです。写真のように本体のプリーツの化粧紙に破れがあります。その他、多少の傷みや色焼けや汚れなどありますが壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。