チャドバレー社がおそらく1930年代に製造したティン製のリトルレッドライディングフード・ティンマネーボックスブックです。チャドバレー社は1800年代の初頭にイギリスのバーミンガムでアンソニー・ジョンソンが創業した印刷会社が始まりのようですが、息子のジョセフがバーミンガム郊外のチャドと呼ばれる川が流れる谷間へ会社を移転したことから社名をChad Valley(チャドバレー)と改称したようです。そして、1938年にはイギリス王室御用達のトイメーカーになったようです。こちらは超レアなLittle Red Riding Hood(リトルレッドライディングフード/赤ずきんちゃん)の楽しいお話のイラストがデザインされたダークブルーとゴールドのマネーボックス(貯金箱)のティンブックで、背表紙の上部にはゴールドでFavourite Fairy Stories(フェイバリット・フェアリーストーリーズ/お気に入りのおとぎ話)の文字がデザインされています。また、ゴールドの本体の上部にはコインの入れ口があります。また、ヒンジで開閉するフタ(表紙)にはLittle Red Riding Hoodのロゴとイエローとホワイトのエプロンドレスに赤いライディングフードを着て焼き菓子と葡萄酒が入ったバスケットときれいなお花を持って病気のおばあさんの住んでいる森の家に行くリトルレッドライディングフードのイラストがデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、裏表紙にはダークブルーにゴールドでコンパスのような模様がデザインされています。また、本体にはロックがあリますがキーは欠損して付属していません。また、1940年代頃のティンマネーボックスブックの背表紙の表示はChildrens Fairy Tales(チルドレン・フェアリーテイル/子供達のおとぎ話)に変更されているようです。チャドバレー社の表示がありませんが古いものなのでチャドバレー社のラベルが貼られていたようです。また、チャドバレー社の1950年代以降のティンマネーボックスブックからは背表紙の下部にChad Valley Harborne(バーミンガム郊外のハーボーンの町) Made in Englandの表示が印刷されているようです。リトルレッドライディングフードはフランス人のCharles Perrault(シャルル・ペロー)が1697年に出版した「ペロー童話集」の中にありますが、1812年頃にドイツ人のグリム兄弟がチャイルド達のために可愛くリメイクしてから有名になったようです。見ているだけでリトルレッドライディングフードのメルヘンの世界に引きずり込まれてしまいそうな超レアな王室御用達会社の大変価値ある素晴らしい一品です。

ロック機能に問題ないようですがキーは欠損しています。イラストの色褪せがほとんどなく発色が良くとてもきれいです。フタのヒンジに壊れはありません。その他、多少の塗装の剥がれやキズや凹みや汚れなどありますがサビはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。