ドイツとの国境に近いエピナルの町にあるCorvisart(コルヴィザール)社が、おそらく1920年代に製造したBiscottes(ビスコット/ラスク)が入っていたトール(ティン)製のプティシャペロンルージュ・ビスコットトールボワットです。こちらは超レアなビスコットが入っていたフタがヒンジで開閉するボワット(ボックス)で、フタにはフランス人のシャルル・ペローが1697年に出版した「ペロー童話集」に収録されていて1812年頃にドイツ人のグリム兄弟が可愛くリメイクしたPetit Chaperon Rouge(プティシャペロンルージュ/赤ずきんちゃん)と悪いルー(オオカミ)、1697年にシャルル・ペローが出版した「寓意のある昔話、ガチョウおばさんの話」に収録されているLe Chat Botte(ル・シャ・ボット/長靴をはいた猫)、19世紀のイギリスの小説家のオスカー・ワイルドの「わがままな大男」の大男の美しい庭で木に登って遊んでいるアンファン(子供)達のイラストがデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、本体にはBiscottes Corvisartのロゴと当時のアンファン達の憧れの的だった兵隊さんのイラストがデザインされているのもオシャレですね。底面にLは4421、Sは4424のエンボスがあります。また、側面にはBiscottes　Corvisart fabriquees a Epinal(エピナルでコルヴィザール社が製造) Cite des Images(画像を引用) B. Sirven(B・シルヴァン)の表示がありのでトールボワットを印刷をしたのはシルヴァン印刷会社のようです。フランス人は昔からピクニックが大好きで写真家のアンリ・カルティエ・ブレッソンのセーヌ川の畔でワインや食べ物を沢山持ってピクニックをしている写真が有名ですが、二度焼きされた保存性が高いビスコットはピクニックの必需品だったようですね。ビスコットを食べた後もあまりに素晴らしいデザインなので90年以上もの長い間大切にされていた超レアな貴重な一品です。

写真のように古いものなのに色褪せがほとんどなくイラストの発色が良く大変きれいです。ヒンジに壊れはなくフタはスムーズに開け閉めできます。その他、僅かな塗装の剥がれやキズや汚れなどありますが凹みはほとんどなくサビもなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。