フランスでおそらく1900年代にジュモーやシモン&ハルビッヒなどのビスキュイプーペ(ビスクドール)用に作られたマルブル(大理石)とボア(木)製のマルブル&ブランフォンセボア・プーペコモッドです。こちらは超レアなビスキュイプーペ用の手前に開閉する開き扉とティロワール(引き出し)のあるおそらく高級な胡桃か栗の無垢材で作られてブランフォンセ(ダークブラウン)にヴェルニ(ニス)塗装されたCommode(コモッド/整理箪笥)で、本体の天板には本物の高価な厚さ1センチのずっしりとしたマルブルが使われていてマルブルとブランフォンセの木肌の色合いがエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、本体の正面の上部の開き扉と下部のティロワールにはアールヌーヴォーの装飾がされた真鍮製の取っ手が付けられているのも素敵です。また、扉を開くと中の一段の棚が水平につながりプーペ(ドール)の小物などをオシャレに飾ることができるのでとても使い勝手が良いようです。また、下部のティロワールはプーペの小物の収納に便利ですが、ティロワールが抜け落ちてしまわないように中に小さな板の抜け止めが付けられていてとても凝った作りです。また、底面には製造した工房の表示があるようですが判読できません。フランスのジュモーなどのビスキュイプーペは大変作りが良くて高額なので、そのビスキュイプーペが使う家具なども本物のように大変凝った作りのものが多いようです。さすがにフランスの製品は高価な素材を使うだけではなくてデザインクオリティーが高くて飽きのこないデザインに仕上げてあるがいいですね。ビスキュイプーペといっしょに飾るととてもオシャレですが、工夫次第でオシャレに楽しく使えそうですね。お部屋にあるだけで当時のパリの雰囲気が漂ってきそうな大変素晴らしい一品です。

マルブルとブランフォンセの木肌の色合いが大変綺麗です。開き扉のヒンジに壊れはなくスムーズに開け閉めできます。写真のようにに向かって左端の手前の角に斜めに2センチ位のヒビをおそらく当時の職人が接着剤で修理した跡がありますが、表面は滑らかでとても素晴らしい修理です。背面の向かって左下に直径5ミリ位の穴がありますが、これは虫食いの跡ではなくて節抜けのようで断面も塗装されているので製造時のものです。また、背面の板は二枚貼られて作られているので中からは穴は見えません。その他、僅かな塗装の剥がれやキズや汚れなどありますが木部の欠けや割れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。