パリにあるSarazin(サラジン)印刷会社が、1857年3月25日に印刷したMagasin des Demoiselles(マガザン・デュ・ドモアゼル/奥様とお嬢様のお店)という題名のグラヴュール(エッチング)で描かれたTableau(タブロー/絵画)をおそらく1930年代にオール(ゴールド)の木製のカードル(額縁)で額装して販売したラ・プーペ・モデール・ラヴュールタブローです。サラジン印刷会社は美術印刷で有名なようです。こちらは大変レアな額装された石版印刷で刷られたタブローで、美しい輝きのオールのカードルが豪華でとても素敵です。また、ガラスが入れられたカードルの中にはイヴォワール(アイボリー)のタピ(マット)が入れらりていますが、その中のタブローには、パリの女性用の服飾品を販売しているお店のローズのお花が飾られたアラベスク模様の装飾が美しい大きなか鏡の前で、おそらく舞踏会に着て行くレザン(葡萄)飾りとドンテル(レース)のリューシュ(フリル)飾りの付いた豪華な白いローブ(ドレス)を試着しているブルジョワの家のマドモアゼルとその横で娘の美しい姿を嬉しそうに見ている花飾りの付いたボネ(ボンネット)をかぶってポープルフォンせ(ダークパープル)のローブを着たマダムとお姉さんの美しいローブを羨ましそうに見ているブルーのシャポー(帽子)をかぶってルージュ(レッド)のパニエ(バスケット)を持った妹達の姿が描かれていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、ローブのドンテルの編み目や鏡やターブル(テーブル)の装飾やアラベスク模様の絨毯の柄など細部までとても細かく描かれていますが、彩色は後から手書きで色付けがされているようでとても凝った作りです。また、タブローは全て特色を使った石版印刷で刷られているので167年も経っているのに発色が良くて大変きれいです。また、タブローの下部にはMagasin des Demoiselles, 10 Fraues par an Paris(パリのフラウエ) Aquarelles(アクワレル/水彩画) Musiquel(ミュジーク/音楽) Gravuresde Modes (グラヴィアドゥモード/流行りの彫刻) Broderier(ブロデル/刺繍)などと書かれているようです。また、Sarazin Imprimerie(サラジン印刷会社) 25 Mars 1857(1857年3月25日)の表示もあります。お部屋に飾るだけで当時のパリのオシャレな雰囲気が漂いそうなと大変素晴らしい一品です。

タブローの印刷物の発色が良く大変きれいです。タブローの中に見える白い点のようなものはタブローの汚れではなくてタピの小さな破片です。写真のようにカードルの上部の左の角と下部の右の角にオールの塗装の剥がれが多少あります。その他、多少の傷みや汚れなどありますが破れや壊れはなく古いものにしては大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。