アメリカでおそらく1890年代から1900年代頃にセルロイドと木材で製作されたレディー&マーガレット・ビクトリアンヴァニティーボックスです。こちらは超レアなアラベスク模様がエンボスでデザインされたゴールドの真鍮製のヒンジでフタが開け閉めできる角が丸く作られた長方形のVanity Box(ヴァニティーボックス/お化粧道具箱)で、木材で作られたフタの表面にはセルロイドが貼られていますが、中央部分のアイボリー地のセルロイドにはダークブラウンとゴールドとエンジ色でブロンドヘアに豪華なお飾りが付いたハットをかぶって白いドレスを着たレディーがハンモックに座っていますが、その横には子犬と楽しそうに遊んでいるブロンドヘアに白いドレスを着たリトルガールのビクトリア朝のイラストがデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、フタと木製の本体の正面にはオシャレなフォルムのゴールドの真鍮製の留め金が付けられているのも素敵です。また、中央のレディーとリトルガールのイラストのセルロイドの左右にはゴールドの立体的なエンボスの飾り罫がデザインされていますが、その外側と本体の周りはアイボリーと淡いグリーングレーのグラデーション地のセルロイドにダークブラウンとゴールドとイエローとピンクで白いマーガレットのようなお花などがデザインされているのもオシャレです。また、フタを開けるとフタの裏側と本体にはパーブルのシルクの生地が貼られていますが、ドレープが付けられた生地の下にはコーム(櫛)やブラシを固定するための台がありとても凝った作りです。また、フタの裏側にはネジで留められたゴールドの真鍮製の左右に動く分針のような金具がありますが、おそらく手鏡の柄を固定するもののようです。また、本体の四隅の角のセルロイドのマーガレットのお花とアラベスク模様は立体的なエンボス加工がされています。また、底面にはベージュ地にダークブルーのペイズリー柄のようなお花模様の化粧紙が貼られているのも素敵です。大変凝った作りの120年も前のヴァニティーボックスですが、見ているだけで当時のレディー達の優雅な暮らしが目に浮かんできそうな大変美しい一品です。

ビクトリア朝のイラストに色褪せはほとんどなく発色が良く大変きれいです。セルロイドに剥がれや欠けや割れはなくとてもきれいです。留め金とヒンジに壊れはなくフタはスムーズに開け閉めできます。写真のようにシルクの生地に一箇所擦れからの小さな破れがありますが傷みは少なくとてもきれいです。底面の化粧紙に多少の破れがあります。その他、僅かな傷みや汚れがありますが壊れはなく美品で大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。