ドイツでおそらく1900年代に木材と厚紙にトゥーフ(生地)を張って製作されたローザローゼトゥーフ・ネカスチェンです。こちらは超レアな小振りな三段のカステン(箱)があるNahkastchen(ネカスチェン/裁縫箱)で、本体の上段のカステンはヒンジでフタが開け閉めできます。また、上段のカステンを持ち上げると中段と下段のカステンが側面に取り付けられた真鍮製のヒンジで開いてとても便利で大変凝った作りです。また、本体の表面にはベージュ地にローザ(ピンク)のローゼ(バラ)のお花と縞模様のトゥーフが張られていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、フタの裏側はローザの化粧紙が貼られています。また、カステンの内側と本体の底面はエルフェンバイン(アイボリー)地にベージュのマルモア(マーブル)模様の化粧紙が貼られているのも素敵です。また、また、フタのトゥーフの下には綿が詰められているようで柔らかな触感がありとてもいい雰囲気です。また、フタと上段と中断のカステンの底面は厚紙で作られていますが、その他はしっかりとした木材で作られていてとても作りがいいようです。また、フタの裏側にはミュンヘンから北西へ30kmほど行ったアウクスブルクの町のハウンシュテッター通りにあるニーマシーナ(ミシン)の糸の製造で有名なSchurer(シューラー)社の工場のイラストがデザインされたグランツビルダー(クロモ)が貼られているのもオシャレです。また、グランツビルダーにはSchurer's Hakel-u. Stickmuster(シューラーのかぎ針編み用の糸と刺繍見本) Nahfaden Fabrik vormals Julius Schurer(旧ジュリアス・シューラー社のミシン糸工場) Fabrik am Mauerberg in Augsburg(アウグスブルクのマウアーベルク工場) Fabrik an der Haunstetterstrasse bei Augsburg(アウクスブルクのハウンシュテッター通りにある工場) などと書かれているようです。三段のカステンがあるので沢山の小物を収納できてとても使い勝手が良さそうですが、小振りなので置き場に困らないのもいいですね。また、ネカスチェンだけでなくミニョネットなどのプッペ(ドール)などを飾ってもとても素敵な大変素晴らしい一品です。

ローズのお花のトゥーフに色褪せや色焼けが少しありますが擦り切れや破れはなくほとんどとてもきれいです。写真のように上段のカステンの化粧紙に縦に25ミリの破れが一箇所あります。本体の角にある焦げ茶色の汚れは木部に打たれた釘のサビが移ったもののようです。ヒンジに壊れはありません。グランツビルダーに少し傷みや汚れがありますが発色が良くきれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが剥がれや破れや壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。