フランスのボン・マルシェ百貨店などでおそらく1910年代に販売されていた木製のボワット(ボックス)に入ったローズシゾー&ポワンソン・ネセセール・ドゥ・クチュール4です。こちらは超レアなブランフェンセ(ダークブラウン)の革のような柄の化粧紙が貼られた木製のボワットに入ったおそらくアルジャン(シルバー)製の4個のNecessaire de Couture(ネセセール・ドゥ・クチュール/ソーイングセット)で、ボワットのフタはヒンジで開閉してフタと本体には真鍮製の留め金が付けられています。また、フタの裏面はイヴォワール(アイボリー)のソワ(シルク)のような光沢のある柔らかな生地が張られています。また、本体の中はシゾー(ハサミ)などの形に合わせて型取りされた厚紙にイヴォワールフォンセ(ダークアイボリー)の生地が貼られていてとても素敵です。また、中にはシゾー、デ(指ぬき)、エチュイ・エギュイーユ(針ケース)、ポワンソン(千枚通し)がアンサンブル(セット)されていますが、手の込んだアールヌーヴォーのローズのお花のルリエフ(レリーフ)がデザインされていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、シゾーとポワンソンの針の部分は柔らかなアルジャンでは作れないので刃金で作られているようです。また、シゾーの刃にエンボス表示がありますが製造会社についての詳しいことは良く分かりません。また、エチュイ・エギュイーユとポワンソンにもエンボス表示がありますが、こちらがアルジャンの刻印なのかは分かりませんが、銀メッキの製品の場合は長年の使用からの擦れでメッキが剥がれて真鍮の黄色い素材の色が少し見えてきますが、こちらはそれがないのでアルジャン製品のようです。また、ボワットの底面はノワール(ブラック)の化粧紙が貼られています。また、エティケット(ラベル)も貼られています。一世紀以上も前に製造されたものですが、シゾーの刃の切れ味がとてもいいのでまだまだ便利に使えそうですね。フランスでも大変人気の高いネセセール・ドゥ・クチュールは使っても飾っても当時のフランスのブルジョワのマドモアゼルやマダム達のような優雅な気分にさせてくれそうな大変素晴らしい一品です。

アルジャンに多少の傷みがありますがとてもきれいです。ポワンソンの針の部分とシゾーの刃の部分に多少のサビがありますが、ポワンソンの先端は鋭くシゾーの刃はとても良く切れます。ボワットの留め金とヒンジ部分に壊れはなくとてもしっかりとしています。フタと本体の化粧紙に多少の傷みがありますが剥がれや破れはなくとてもきれいです。フタと本体の生地に破れや剥がれはなくとてもきれいです。底面の化粧紙に擦れがありますが破れはなくきれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが壊れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。